こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。

小児矯正とは、子どもの成長期に行う歯並びや噛み合わせの治療のことを指します。最近では、将来的な歯列の悪化を防ぐ目的で早めに矯正治療を始める家庭が増えています。

しかし、治療を受けたあとに「やらなきゃよかった」と感じる保護者の声があるのも事実です。小児矯正には多くのメリットがある一方で、思わぬデメリットや後悔につながる要素も存在します。

今回は、小児矯正で後悔する主な理由を詳しくご紹介し、後悔しないために事前に知っておくべきポイントについても解説します。子どもの将来の口腔環境を守るためにも、正しい知識を持ったうえで治療を検討することが重要です。

小児矯正とは

小児矯正とは、成長段階にある子どもの歯や顎の発育を利用して、歯並びや噛み合わせを整える治療のことを指します。一般的には6歳から12歳ごろに行われ、第1期治療（乳歯と永久歯が混在する時期）と、第2期治療（永久歯が生えそろったあと）に分かれるのが特徴です。

小児矯正の目的は、将来本格的な矯正治療が必要にならないように、あるいはその負担を軽減するために、歯や顎の成長をコントロールすることです。たとえば、顎が小さくて歯がきれいに並ぶスペースがない子どもには、顎の幅を広げる治療が行われます。

逆に、出っ歯や受け口などの問題が見られる場合には、早い段階でその原因を取り除くような処置がなされます。

将来的な健康を守るためにも、大きな意味を持つ治療ですが、保護者の方が十分に内容を理解し、納得して進めることが重要です。

小児矯正をやらなきゃよかったと思う主な理由

ここでは、小児矯正をやらなきゃよかったと感じた理由について、一つずつ詳しく見ていきましょう。

痛みや違和感が続いた

小児矯正において顎の幅を広げる装置を使用する場合、治療中に痛みや違和感を訴える子どもも少なくありません。特に装置を装着した直後や調整後には、歯が締め付けられるような感覚があり、食事がしづらくなることもあります。

こうした不快感が続くと、子どもが治療を嫌がるようになり、保護者の方も無理に続けさせるべきか悩む場面が増えるでしょう。精神的なストレスが重なると、子どもの心身に悪影響を及ぼすこともあるため、治療による痛みや不快感の影響を軽視するべきではありません。

装置の取り扱いや管理が難しい

小児矯正に使用される装置には、固定式のものと取り外し式のものがありますが、どちらにしてもその管理は簡単ではありません。

特に取り外し式の装置は、子どもが装着時間を守らなかったり、うっかり紛失したりすることがあります。保護者の方が毎日しっかりと管理しなければ、治療の効果が十分に得られなくなる可能性もあります。

また、装置を洗浄して清潔な状態に保つことも重要です。清掃が不十分なまま使用を続けると、細菌が繁殖し、口腔内のトラブルを招く恐れがあります。子ども自身に清掃や取り扱いを任せるにはまだ難しい年齢であることも多く、保護者の方への負担は予想以上に大きくなりがちです。

このような管理の難しさから、治療そのものに対して後悔を感じる家庭も少なくありません。

治療期間が長かった

小児矯正の特徴の一つに治療期間の長さがあります。成長に合わせて段階的に矯正を行うため、数年にわたる通院が必要になるケースが多いです。第1期治療で顎の発育を促し、その後さらに第2期治療で歯並びを整えるという二段階のプロセスを経ることもあります。

このような長期にわたる治療は、子どもにとっても保護者の方にとっても精神的・時間的な負担となります。特に共働きのご家庭や兄弟姉妹がいる場合には、スケジュール調整が必要で、次第に通院が億劫になることもあります。

また、治療期間が長引くことで「いつまで続くのか？」といった不安も募り、やらなきゃよかったという感情につながることがあります。

虫歯になった

矯正装置をつけることで歯磨きがしづらくなり、結果的に虫歯になる子どももいます。特に固定式の装置を使用する場合、歯と装置の隙間に汚れが溜まりやすく、日々のブラッシングで完全に汚れを落とすことが難しくなります。

虫歯ができると、矯正治療を一時中断して虫歯治療を行うケースもあり、治療計画に影響を及ぼします。また、虫歯が進行することで将来の歯の健康にも悪影響を与えかねません。

思うように歯並びが改善されなかった

小児矯正に期待を寄せて始めたものの、治療後の結果に満足できなかったというケースもあります。特に理想とする歯並びにならなかった場合「こんなに時間とお金をかけたのに」と後悔することもあるでしょう。

子どもの顎が成長するスピードには個人差があるため、歯科医師の説明通りに結果が出ないこともあるのが現実です。さらに、治療中に子どもが装置を正しく使えなかったり、通院を怠ったりした場合には、計画どおりに進まなくなるリスクもあります。

このように、治療効果が期待通りでなかった場合、後悔の気持ちが強くなるのです。

後戻りを起こした

矯正治療を終えたあと、数年が経過してから歯並びが再び乱れる後戻りが起こることがあります。小児期は身体が成長を続けている時期のため、顎の発達や永久歯の生え変わりなどが影響して歯の位置が変わることもあるのです。

予想以上に費用がかかった

小児矯正は保険が適用されないことが多く、費用が高額になりがちです。初期費用だけでなく、装置の交換や定期検診など、追加の費用が重なることがあります。また、途中で虫歯治療や別の処置が必要になった場合、その分の出費も発生します。

治療開始前に提示された費用だけで済むとは限らないため、トータルで予想以上の費用がかかることもあります。家計への負担が大きくなると、保護者の方としては「そこまでして矯正する必要があったのか？」と疑問に感じることもあるでしょう。

費用面における後悔は、多くの家庭が直面しやすい問題の一つです。

小児矯正で後悔するのを防ぐためには

小児矯正による後悔を防ぐためには、事前の情報収集と治療への理解が欠かせません。ここでは、後悔しないための具体的な対策をご紹介します。

治療をはじめるタイミングを見極める

矯正治療は早ければ早いほど良いと考えがちですが、実際には子どもの成長段階や口腔内の状態によって最適なタイミングがあります。

たとえば、永久歯の生えそろい方や顎の発育状態などを総合的に判断し、必要な時期に治療を開始することが重要です。早すぎると十分な成果が得られず、かえって治療期間が長引くこともあります。

一方で、遅すぎると顎の成長が止まっており、矯正の効果が出にくくなる場合もあります。治療を始める前には、歯科医院で精密検査を受け、永久歯の生え変わりの状況や顎の発育の進み具合を把握することが大切です。

通院を重ねながら様子を見守り、お子さんに合ったタイミングで治療を始めることで、負担を最小限に抑え、より効果的な結果が期待できます。無理に早く始めるのではなく、必要な時期に必要な治療を行うことが、後悔しないためには重要です。

子どもに合った治療方法を選ぶ

治療方法にはさまざまな選択肢があり、子ども一人ひとりに合った方法を選ぶことが大切です。たとえば、取り外し可能な装置が向いている子もいれば、固定式のほうが効果的なケースもあります。また、治療の進め方や使用する装置の種類も歯科医院によって異なります。

歯科医師の説明をしっかりと受け、メリットとデメリットを比較したうえで治療法を選ぶことが、後悔しないためには重要です。保護者の方だけでなく、子ども自身が治療方法を理解することも、成功のカギを握ります。

保護者の方がサポートを行う

小児矯正は、子ども一人の努力だけでは成り立たない治療です。装置の装着状況や歯磨きの徹底、食生活の見直しなど、日常生活のなかでのサポートが欠かせません。特に低年齢のうちは装置の取り扱いや口腔ケアを自分で完璧にこなすのは難しく、保護者の方の手助けが必要不可欠です。

また、子どもが装置の装着を嫌がったり、通院を面倒がったりする場面では、モチベーションを保つ声かけや励ましが重要になります。治療に対する前向きな気持ちを育てるには、家庭内での理解と協力が大きな役割を果たします。

保護者の方が積極的に関わることで、矯正の効果が出やすくなり、子ども自身の達成感にもつながります。

定期的な通院を怠らない

矯正治療中は、定期的に歯科医院に通院する必要があります。通院を怠ると、装置の不具合や虫歯、後戻りなどの問題が見過ごされ、結果的に治療が長引いたり失敗に終わったりする可能性があります。

忙しさを理由に通院を後回しにせず、計画的に通院を継続することが、後悔しないためには欠かせません。

まとめ

小児矯正は、子どもの将来の歯並びや口腔機能を整えるうえで重要な治療のひとつです。

しかし、治療には一定のリスクや負担が伴い、実際に「やらなきゃよかった」と感じるご家庭も少なくありません。痛みや違和感、長期間の通院、費用の問題など、さまざまな理由が存在します。

こうした後悔を防ぐためには、治療を始めるタイミングを見極めること、子どもに合った治療方法を選ぶこと、保護者の方がサポートすることが非常に重要です。

事前に十分な情報を収集し、信頼できる歯科医師と相談しながら治療を進めることで、満足度の高い結果を得ることができるでしょう。

小児矯正を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。

当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。公式Instagramも更新しておりますので、ぜひチェックしてみてください。