こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。

矯正治療には、歯並びが整って食事がしやすくなる、見た目が良くなって笑顔に自信を持てるようになるなど、様々なメリットがあります。
しかし、その一方で、矯正治療中は歯に痛みを感じることがあります。歯が痛むと不安になるかもしれませんが、必ずしも異常を示しているわけではないため、痛みの原因を知っておくことが重要です。
この記事では、矯正治療中に歯が痛くなる原因や、痛みが生じやすいタイミング、痛みを和らげる方法などについて詳しく解説していきます。矯正治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
矯正治療中に歯が痛いと感じる原因

矯正装置を装着すると、歯とその周囲に矯正力が加わります。そのため、押されるような痛みや圧迫感を覚える方が少なくありません。そのほかにも、矯正中の痛みにはいくつかの原因が考えられます。
ここでは、矯正治療中に歯が痛いと感じる原因について解説していきます。
歯が移動することによる生理的な反応
矯正治療では、装置を通じて微弱な力を歯にかけ続けます。これによって歯根膜や周囲の骨の状態が変化することで、歯を少しずつ動かしていきます。
この過程で歯根膜や骨の組織が吸収・再生される際に、鈍い痛みや圧迫感が生じることがあります。これは、歯が動く際に起こる自然な反応の一つなので、基本的には心配する必要がありません。矯正力が適切であれば、1週間程度で慣れる方が多いです。
矯正装置による刺激
矯正治療では、装置を装着して歯に力をかけますが、その装置が粘膜に当たって刺激を与えることがあります。特に、ワイヤー矯正の場合は、ブラケットやワイヤーが頬の内側や舌に触れ、痛みや違和感を引き起こすことがあるのです。装置によって粘膜が擦れて、口内炎ができる患者さまもいます。
また、装置の金属成分がアレルギー反応を引き起こすことも稀にあります。症状が強い場合は、早めに歯科医師に相談することが大切です。
歯周組織への負担
歯を支える歯茎や骨などの歯周組織も、矯正治療の影響を受けます。とくに、歯を移動させる際には、歯が移動する方向の骨が吸収され、新しい位置に歯を支えるために骨が再生します。
この過程が起こることで、歯や歯茎に一時的な違和感や痛みが生じる場合もあります。
噛み合わせのずれ
矯正治療で歯が動くと、一時的に噛み合わせに変化が生じることがあります。本来であれば噛み合うはずの歯同士がうまく噛み合わなくなることで、不快感や痛みが生じるケースもあるでしょう。特に、奥歯に痛みや違和感がある場合、噛み合わせのバランスが崩れている可能性があります。
ただし、矯正治療中の噛み合わせのずれは、最終的には調整されます。一時的なものと理解しておけば、不安感を軽減できるのではないでしょうか。
矯正治療中に痛みが生じるタイミング

痛みが生じるタイミングには、以下のようなものがあります。
ワイヤーの調整直後
矯正治療では、歯に一定の力をかけて歯を動かしていきます。ワイヤー矯正においては、ワイヤーを締めることで歯周組織に加わる力が強くなるため、調整後は痛みが出やすいでしょう。この痛みには、通常3日から1週間程度で慣れていきます。
新しい矯正装置に慣れていないとき
矯正治療を始めた初期は、装置の装着に慣れていないため、不快感や違和感が強く出ることがあります。特に、ワイヤーやブラケットを歯の裏側(舌側)に装着する裏側矯正では、口の中の粘膜や舌に装置が接触するため、口内炎や粘膜の痛みを引き起こす可能性があります。
通常は1週間程度で痛みが和らいできますが、我慢できないほどの場合は医師に相談しましょう。
食事をするとき
矯正治療中は歯周組織が敏感になっているため、食事の際に痛みを感じる方も多いです。食べ物が当たることで痛みが出たり、噛めなくなったりすることもあります。特に、硬い食べ物を噛んだときに痛みが出やすいです。
歯磨きをするとき
矯正治療中は、歯磨きにより小さな痛みや違和感を覚える方もいます。特に、ブラケットやワイヤーの周辺は清掃が難しく、歯茎に炎症が起きやすい状態です。歯磨きの際にチクチクした痛みを感じたり、歯ブラシの毛先が歯茎に当たって痛みを訴えたりする方もいます。
矯正治療中の歯の痛みを和らげる方法

治療開始直後や装置の調整後に一時的な痛みを感じた場合でも、上手に対処することで快適な日常生活を維持できます。ここでは、簡単にできることから少し専門的な対処法まで、痛みを和らげる方法をご紹介していきます。
冷たいものや柔らかい食事を摂る
歯が痛む期間中は、熱いものや硬いものなど、刺激になる飲食物は避けましょう。歯周組織が敏感な状態で食べると、痛みが悪化する可能性があります。
冷たいものや柔らかい食事を摂れば、痛みなく栄養を摂取できます。例えば、おかゆや柔らかく煮た麺類、よく煮た野菜スープなどが挙げられます。
ただし、過度に冷たい飲食物は避けてください。歯周組織が冷やされ過ぎると、かえって痛みが生じる可能性があります。
栄養バランスを考えながら、歯に優しい食事を心がけるようにしてください。
痛み止めを適切に使用する
一時的に強い痛みが出た場合には、市販の痛み止めを使用するのも有効です。痛みをコントロールしながら日常生活を送れるでしょう。
ただし、薬の使用はあくまで一時的な対処にとどめ、痛みが長引く場合は必ず歯科医院で相談しましょう。
また、市販されている痛み止めには、歯の移動に影響を与える成分が含まれていることがあります、常用しなければ問題ありませんが、不安な場合は歯科医師に相談すると良いでしょう。
口内の清潔を保つ
矯正装置周辺の清掃が不十分だと、プラークや汚れが溜まり、痛みを伴う歯ぐきの腫れや炎症を引き起こすリスクが高まります。ワイヤーやブラケットの細かな部分まで、毛先の柔らかい歯ブラシやタフトブラシを併用して、毎食後に丁寧にブラッシングを行いましょう。
また、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と装置の隙間に詰まった汚れも取り除くことが大切です。口内が清潔に保たれていれば、歯ぐきや周囲の組織の健康を維持でき、痛みの悪化を防げるでしょう。
痛みがあると歯磨き自体に抵抗を感じるかもしれませんが、柔らかい毛先の歯ブラシを使うなど、工夫しながら口内を清潔に保ってください。
歯ぎしりや食いしばりを防ぐ
無意識のうちに行われる歯ぎしりや食いしばりは、矯正中の歯に大きな負担を与えます。就寝時にマウスガードを装着したり、日中意識的に顎の力を抜くように心がけたりすることで、歯への過剰な圧力を和らげられます。
歯ぎしりや食いしばりによって予期せぬ力が歯に加わると、計画通りに歯が動かなくなる可能性もあります。歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、事前に歯科医師に相談しておきましょう。
気になる場合は歯科医師に相談する
数週間以上痛みが続いている、または強い炎症症状(腫れや発赤)がある場合は、歯科医師に相談しましょう。自己判断で様子を見続けたり、痛みがあるまま治療を続けたりするのは避けてください。
まとめ

歯が痛いと感じることは、矯正治療の過程でよくある体験のひとつです。多くの場合、痛みは一時的なもので、数日から1週間程度で落ち着きます。
ただし、痛みが強い場合や長引く場合には、別の問題が隠れている可能性もあるため、自己判断せずに歯科医院に相談しましょう。ご紹介したように、痛みが出たタイミングで適切な対処を行うことで、矯正治療をより快適に続けられるでしょう。
矯正治療を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。
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