歯のコラム

銀歯とセラミックの違い・メリットや費用を徹底比較

こんにちは。埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」です。

銀歯とセラミックのイメージ

銀歯とセラミック、どちらを選ぶべきか迷った経験はありませんか。見た目や費用、耐久性などが異なるため、選択に悩む方も多いのではないでしょうか。治療後に後悔しないためにも正しい知識が欠かせません。

今回は、銀歯とセラミックのそれぞれの特徴や違いについて詳しく解説します。ご自身に合った素材を選択する際の参考にしてください。

銀歯とは

銀歯のイメージ

銀歯とは、金銀パラジウム合金を主成分とした金属製の詰め物や被せ物のことを指します。保険診療で広く使われており、特に奥歯の虫歯治療に多く使用されています。銀歯は加工がしやすく強度が高いため、強い咀嚼力がかかる部位にも対応できます。

日本では長年にわたり使用されてきた信頼性の高い材料であり、費用面でも患者さんへの負担が少ない点が特徴です。

銀歯のメリット

銀歯のメリットは、以下のとおりです。

強度が高く奥歯にも使用できる

金属素材のため噛む力が強い奥歯に向いており、日常的な食事や咀嚼に耐えやすいという特徴があります。大きな虫歯の治療や広範囲の補修にも対応しやすく、長年使用されてきた実績があります。

治療期間が短い

工程がシンプルで、型取りから装着までがスムーズに進むため、1〜2週間程度で治療が完了することが多いです。通院回数も少なく、忙しい方にとっても負担が少ない治療方法といえます。

保険適用で費用を抑えられる

銀歯には保険が適用されるため、1本あたり数千円程度に費用を抑えることが可能です。経済的な負担を軽減しつつ、必要な治療を受けられるのは大きな利点です。

銀歯のデメリット

一方で、銀歯には見た目や健康面で注意が必要な点もあります。

目立ちやすい

金属色のため、口を開けたときに目立ちやすいです。特に笑ったときに奥歯が見える方は審美面で気になることがあります。

金属アレルギーのリスクがある

使用される金属によっては、体質によりアレルギー症状を引き起こす場合があります。症状は口腔内だけでなく皮膚や全身に出ることもあります。

歯ぐきが変色するリスクがある

長期間の使用で金属イオンが溶け出し、歯ぐきに黒ずみが見られることがあります。これは見た目にも悪影響を与える要因となります。

セラミックとは

セラミックの治療の様子

セラミックとは、陶器と同じ素材を歯科治療用に加工したもので、天然の歯に非常に近い見た目と質感を持つ人工歯の材料です。主に被せ物(クラウン)や詰め物(インレー)などに使用され、美しさを重視した審美歯科治療で多く採用されています。

セラミックのメリット

セラミックは自然な見た目と健康面での安心感が魅力です。以下に、セラミックのメリットについて解説します。

自然な見た目を再現できる

天然歯に近い透明感と白さを持ち、周囲の歯と調和する仕上がりになります。そのため、前歯のように審美性を重視する部位に特に選ばれています。

金属アレルギーの心配がない

オールセラミックやジルコニアといったセラミック素材には金属が含まれていません。そのため、金属アレルギーの症状が現れたり、歯ぐきに黒ずみが生じたりする心配がないのです。

ただし、メタルボンドという被せ物には、内側に金属が使用されているため、金属アレルギーの方は避けたほうがよいでしょう。

変色しにくく清潔に保ちやすい

摩耗や変色が少なく、長期的に清潔感のある口元を維持できます。表面が滑らかで汚れが付着しにくく、実際に虫歯や歯周病のリスクを抑える助けにもなります。

セラミックのデメリット

一方で、セラミックにもデメリットがあります。以下に詳しく解説します。

割れることがある

強い衝撃や歯ぎしりなどで割れたり欠けたりするリスクがあります。奥歯で硬いものを噛む場合には注意が必要です。

治療に時間がかかることがある

精密な型取りや技工が必要なため、完成までに2週間程度かかることがあります。仮歯を入れるケースもあり、銀歯より治療が長引く傾向にありますが、その分、適合性が高く、自然な仕上がりが期待できます。

自由診療で費用が高い

基本的に保険適用外の自由診療となり、1本あたり5万〜15万円程度かかることが一般的です。費用面での負担が大きいのはデメリットといえます。

銀歯とセラミックの違い

銀歯とセラミックの違いを表すイメージ

銀歯とセラミックには、素材や見た目、耐久性などに違いがあります。以下に、それぞれの違いについて解説します。

素材の特徴と構造

銀歯は金銀パラジウム合金などの金属で作られているため強度が高いですが、金属アレルギーや歯ぐきの黒ずみが起こる可能性があります。

セラミックは陶材を主成分とし、天然歯に近い色調と透明感を持ち、審美性に優れています。

見た目の違い

銀歯は金属特有の光沢があり、口を開けた際に目立ちやすい素材です。

その一方で、セラミックは白さや透明感を調整でき、周囲の歯と自然に馴染みます。特に前歯など目立つ部位では、セラミックのほうが自然な仕上がりになりやすく、笑ったときの印象もよくなります。

耐久性の比較

銀歯は強度が高く奥歯にも使用できます。一般的な寿命は、平均で5〜7年程度といわれています。

ただし、経年劣化によって天然歯との間に隙間ができることがあります。このできた隙間から細菌が入り込むと、二次虫歯が発生することがあります。

一方でセラミックの歯の寿命は10〜15年程度です。セラミックは硬度が高く、擦り減りにくい反面、衝撃には弱く、欠けたり割れたりする可能性があります。歯ぎしりの癖がある人は、マウスピースを併用するなどの対策が必要です。

適応できる部位の違い

銀歯は強度の高さから、咬合力が強くかかる部位にも使用されています。

一方でセラミックは見た目を重視する前歯や小臼歯に向いています。近年ではジルコニアなどの強度の高いセラミックが登場したことで、奥歯にも使用できるようになっています。

ただし、部位や噛み合わせによっては適応が限られるケースもあります。

費用の違い

費用は銀歯とセラミックを選ぶうえで大きな判断材料となります。

銀歯には保険が適用され、1本あたり3,000円〜5,000円程度が一般的です。経済的な負担を抑えやすいのが大きな利点です。

一方でセラミックは自費診療となり、1本あたり5万〜15万円程度が相場です。選択する素材によっても費用は異なります。

銀歯は劣化や二次虫歯が起こりやすいため再治療が必要になるケースが多く、長期的に見ると費用面での負担が増える可能性があります。セラミックも再治療がゼロではありませんが、適合性が高いため銀歯より虫歯になるリスクは低いとされています。

治療期間と通院回数の違い

治療にかかる期間や通院回数も比較のポイントです。

銀歯の場合は、虫歯部分を除去して型取りを行い、銀歯を作製したあと、次の診療で装着する流れが一般的です。治療期間は1〜2週間が目安です。

一方でセラミックは審美性や適合性を重視するため、作製に時間を要することがあります。通常は2週間前後ですが、場合によってはさらにかかるケースもあります。

また、どちらも2〜3回程度の通院で完了するのが一般的ですが、口腔内の状態によっては通院回数が増えることもあります。

選び方のポイント

選び方のポイントを示すイメージ

費用を抑えたい方や、奥歯の治療で見た目をあまり気にしない方には銀歯が向いているかもしれません。治療が短期間で済む点も魅力です。

一方で見た目の自然さを重視する方、金属アレルギーが心配な方、長期的な口腔環境の安定を求める方にはセラミックが選択される傾向があります。特に前歯や人前で笑顔を見せる場面が多い方にセラミックは選ばれています。

まとめ

治療が終わり歯をチェックする女性

銀歯とセラミックは、どちらも歯の機能回復を目的とした補綴治療で使用される素材ですが、見た目や費用、耐久性などに明確な違いがあります。

銀歯は保険が適用されるため費用が安く、強度も高いため、経済性や実用性を重視する方に選ばれています。

一方、セラミックは審美性や金属アレルギーへの配慮に優れ、より自然で健康的な仕上がりを求める方に選ばれています。

自分のライフスタイル、口腔内の状況、そして価値観に応じて選択することが大切です。歯科医師としっかり相談しながら、ご自身に合った治療法を見つけましょう。

セラミック治療を検討されている方は、埼玉県上尾市にある歯医者「とも歯科 矯正歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院は、痛みを癒すだけでなく生活の質を向上できる歯科治療を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療、ホワイトニングなどさまざまな治療を行っています。

当院のホームページはこちらWEB予約も受け付けておりますので、ぜひご活用ください。